「ニートはハイブリッド」
長男の言葉です。
わけのわからんことを言う長男は、2年前の中3。学校に行かない選択をしました。
それはある日突然やってきた
3年生の1学期はとても順調でした。
忘れ物がひどかった長男が忘れ物一つしなくなり、提出物や宿題もバッチリ。
先生のお手伝いも率先して行ない、先生からの評価も高く、感謝と信頼を得ていました。
ですが・・・
秋の立て続く行事が無事に終わった瞬間、彼の体調不良を訴える頻度が高くなりました。
とうとう、動けなくなるほどの寝込み方をして、10日ほど欠席。
やっと起き上がれるようになって学校に行ったのですが、また翌日から体調不良を訴え始めて、やっぱり欠席するようになりました。
私には何が起こってるのかさっぱりわかりませんでした。
特別室で過ごす という選択肢。
ある日、担任から電話がありました。
長男が教室で授業を受けるのではなくて、自分も特別室で。と要望を出してきたそうです。
意味不明。
何が起こってるのかよくわからなくて戸惑いました。
長男に聞くと、「あの教室では無理」という。
いじめがあるわけでもなければ、嫌がらせを受けているわけでもない。
でも、教室が嫌。あそこでは過ごせない。といいました。
特別室で学校生活を過ごすのは、事前の申請や審査??面談??なにやら色々と手順があるようだったのですが、担任の先生が色々とよくしてくださって、特別室で学校生活を過ごせるようになりました。
時々は行ける。でもほとんど行かない日々。
特別室で過ごせるように尽くしてくださったというのに、行こうとしません。
益々、私はわからなくなりました。
行きたい高校があるとかなんとかいってたのに、どうするんだろう。
学校に送迎したり、遅れてでも行けるように段取りしましたが、とうとう、寝たきりの生活が始まりました。
枕元にたくさんのレスキュー
連日、「頭が痛い」といって寝たまま。
食事もほとんどとりません。トイレも行ってるのかな。お風呂なんて入れる様子はなく・・・
「頭が痛いから薬が欲しい」といわれたけど、薬・・・何が原因かわからないのに飲めないし。鎮痛剤、飲んでも効かないし。
ある日、仕事から帰って彼の部屋をのぞくと、レスキューが枕元にゴロゴロ転がっていました。
クリームにレメディにパステル・・・そして、床には、38種類のレメディが入った木箱が。レメディが散乱していました。
辛かったんだろうな・・・と思うと言葉にならない複雑な気持ちで切なくなりました。今、思い出しても泣けてきます。
あんなに楽しそうに学校に行ってたのに、いつの間にか、辛そうにしんどうそうに学校に行くようになって、いったい、長男に何が起こっているのか・・・
学校は行かない
そして、長男は、「学校に行かない」といいました。
行かないデメリットはたくさん話しました。
行った方がよいメリットもたくさん話しました。
それでも長男は「もう行かない」「もう行きたくない」といいました。
私、最初はなんとかして、行かせようとしました。ですが・・・
普段、自分の要求を述べることはほとんどなく、「あなたがしたいことを支援するよ、あなたのしたいことが僕も好きだよ」という長男です。その長男が、自分の希望を述べたのです。
何が正しいのかはわかりません
「もう学校に行かない」という選択肢を考えたこともない私は、信じられませんでした。 理解も出来ませんでした。意味不明です。
何が起こっているのか、さっぱりわかりません。
わかっていることは、体調不良を訴え、寝たきりの生活になってしまってる長男が目の前にいること。
そして「もう学校に行かない」「もう学校に行きたくない」といったこと。
私は、自分のしたいことを伝えてくれた長男の意思を尊重することにしました。
それが正しいのかどうかわかりません。
尊重していいものなのか、それすらも判断できません。
ですが、長男の意思を尊重することにしました。
2年経って今・・・
ほんとに良かったんだろうか。粘って引きずってでも、連れていくべきだったのか。2年経ちましたが、いまだにそれはわかりません。
ただ、、、
今年の春くらいから、少しづつ、長男が起きて過ごす時間が増えたこと。そして、大きな声を出して、楽しそうに笑うようになったこと、外出するようになったこと。人と接しようとするようになったこと・・・
人としてなら当たり前の行動ばかりなのですが、学校を休みだして、行かない。といったあの日から、出来なくなってしまってたのです。
それが、出来るようになってきた。
だから、長男の意思を尊重したのは、よかったんだよね。と、思っています。