発達障害やグレーゾーンの方々によくあるつらいこととして、「感覚過敏」「超過敏」がある。
光過敏、音過敏、におい過敏、触覚過敏、味覚過敏・・・と色々とあるけれど、その中で一番困るのは「音過敏」かなと思ってる。
どの過敏も、「困る」んだけど、音過敏はコミュニケーションに支障をきたすことが多くあって、他の過敏と比べると相手から怒られる機会が多い。という点で、私にとっては一番困ること、かな。
聞えない?聞こえてる?
聴覚検査では全く引っかかることはない。聴覚検査でちょっと困るとしたら一番小さな小さな音が、電気の流れるじーーーーっていう音のほうが大きく聞こえて、検査音が鳴ってるか鳴ってないか判断できないということ。
一般的に、聴こえ方って、聞きたい音にフォーカスできるような仕組みになっているらしい。不要な音は、聞きたい音よりトーンダウンするそうだ。
なんて便利な。人間ってすごいね。
けど、音過敏の私たちは違う。
トーンダウンなんてしない。
その音の本来の大きさとして聞こえている。
目の前の人の話が聞こえない
周りの音、関係なく、聞きたい音だけが聞こえるようになるという機能が働いていないらしい。だから、目の前の人の話し声がほとんど聞こえなくなる。
人混みの中で会話するのは、結構大変。周りの会話がどんどん入ってくるから、目の前の人の話がほとんど聞えない。遠くのテーブルの会話の内容はわかるのに、目の前で話している人の話がほとんど聞こえないのだ。
何度も聞き返したり、時折聞こえる単語や顔つきから話題を想定して同じようにニコニコしてみたり・・・なんだか失礼な話で申し訳ないのだけど、毎度、聞き返すのも勇気がいる。
その代わり、同時に複数の会話を進行されても全然平気。目の前の人と話してても、少し離れたところの会話に、ぱっと入っていくことは普通に出来る。
耳が痛い。音がビリビリ割れて響く
人の話し声でもなんだけど、コンディション次第では、普通の話し声が、ビリビリ割れて耳に響くことがよくある。これ、すごく辛い。耳が痛いというか、音のすごいライブハウスのアンプのそばにいるような感じで、音が聞こえてくるんだ。
コンディション次第っていっても、以前は四六時中、病気じゃないけど不調でもないけど、なにかどこかがつらかったから、割と、日常生活でもビリビリ割れて響いていた。
聴覚過敏、音過敏、なんて状態を知らなかったときは、耳を押さえて「やめてー。そんな大きな声出さないで。」って叫んでた。
一番つらかったのは、ピアノのレッスンの時かなー。ピアノの音に、先生の声。レッスンが終わったあとは、
ちなみに、昨日から体調がイマイチな私。今、この文章を書いているキーボードの音がビリビリと鳴り響いて耳が痛い。Macのような音の立たないキーボード、Windowsにないかなー。
気がつかないんだよ、ごめん
突然、話しかけられて、気が付かないことは多々。
先に名前で呼びかけてくれたら、わかりやすいです。
名前を呼ばずに、用件を話し出す人が多いことがわかってからは、声がしたらとにかく声のする方を見るようにしています。
これ、結構、大変。ずっと気にしてないといけないし、目の前の事もしなきゃいけないし。
怒られる
「人の話聞いてる!?」ってまぁまぁ怒られる。
目の前で一所懸命に話してるのに、周囲の音に気を取られてしまってたり、
周囲の音に埋もれてる「声」を聴きとるのは、結構、しんどい。
聞き間違いや、聞き落としなどしちゃうから、相手の意図することと違うことしちゃったり。仕事なんかだと、まぁ・・・ねぇ。。。。
今日も何度も「えーー???」って聞き返して、弟をイラっとさせてしまった・・・。
おねえちゃんは聞こえが悪い。って認識してくれてるんだけど、わかってても何度も聞き返されたら「あああああ!」ってなるわな・・・・・
怒るに怒れずって感じで「もう!!」っていってたけど。相手もストレス溜まるだろうなと思う。ごめんよ、弟。
時には笑われる
少し離れたところのガッシャンっていうような物音に驚いてしまったりしてね。
「そんな驚くほどおっきい音してないだろう」って笑われることもしばしば。
申し訳ないけど、私からしたら、「え、そんなに聞こえないの???」って思う。
この間は、弟が「え、あんな音でも、そんなに驚くほど拾ってしまうの?大変やな・・・そら、話、してても聞えへんわな・・・」って言ってくれた。たったこれだけのことだけど、こういうふうに、「なるほどな」って理解してくれることなんて、あまりないことなので、おねえちゃん、感動しました。めっちゃうれしかった。えぇ弟や。
時には勘違いも
聞えづらくて、無意識に、近づいて聞こうとしちゃったりなんかして、それがまた、お酒の席とかだったりして相手が異性だったりなんかした日には・・・・ご想像にお任せいたします。
だから・・・一人がいいって思うのかもしれない
人と一緒に過ごすのは、結構しんどい。結構、これでも気を遣ってる。だって聞こえる聞こえないって、コミュニケーションに大きく影響するもの。
時折聞こえるような驚く音にも驚かないようにグッと我慢もするし。「聞いてる?」って怒られなくても済むし。
くたくたになるから
人と過ごした後はくたくたになる。だから、出来るだけ一人を選ぼうとするし、一人になろうとするし。
人と過ごすときは、レスキュー必須。
出かける前に、いちいち音に反応しなくていいようにビーチやいちいち驚かなくていいようにロックローズを飲んだりね。
慣れたら大丈夫なの
けど、慣れてきて、大丈夫って思えたら、すごくくっついていく。一緒に遊ぼうっていう。
でも、聞こえは変わらずやから「聞いてんのか(笑)」って突っ込まれたりするし、聞こえなくて自由に過ごしてたら「聞こえてないんやなって思って」って見守ってもらえてたり。
私の場合、周囲にどんな方々いるかで、どんな環境か、などで、コンディションが全然違ってくるなっていうのは痛感してます。(良し悪しではなく。)